ひとりごと
漫画や小説の読書感想文やイラスト、
日々の雑記。
石川雅之『純潔のマリア』1巻。
本日買ってまいりました『もやしもん』の作者石川雅之氏の新作。
タイトルだけはずっと前から知ってましたが雑誌未読のため、
何の情報もないままコミックス読みましたともさ。
……何の情報もないのに、
『純潔のマリア』なんてタイトルから主人公の少女は
美しくたおやかで夢見がちでやさしくて従順で……などとは
まったく微塵も想像してなかったわけですが。
だって石川先生だし。
聖母マリアを連想させるタイトルに対して、
主人公マリアはアンチキリストの立場、「魔女」。
舞台は中世ヨーロッパ、魔女狩りの嵐が吹き荒れている
百年戦争まっただなかです。
石川先生の線の多い骨太の絵が、
百年戦争の舞台にリアルな質感を醸し出しています。
舞台に絵がすごく似合います。
閉塞感漂う荒れ果てた世界で、
強大な魔力を持ち健全な精神を持つマリアは、
サキュバスのアルテミスを使役し、
軍の指令系統を性的な意味で骨抜きにするという手段を用い、
「人を殺すことなく目の前の戦争をやめさせる」日々を送っています。
そんなおピンクな魔法を使うマリアですが、
タイトルの通り自分は未経験。
手段はサキュバス任せなので、
何が起きてるか具体的なことは何も知らないおぼこっぷりで、
アルテミスにからかわれる毎日。
というわけでマリアが可愛いです。萌え狂います。
特に女と男色家用に男の淫魔、インキュバスを作れと
アルテミスに進言されるくだりがもう、強烈に可愛いのでとにかく読め。
なんとか作ることは作ったインキュバスと、サキュバスは
人間型のほかにフクロウの姿を持っている、というか
フクロウがベースなんですが、
こんなに基本緻密な、線の多い描写な漫画なのに、
……これ「フクロウ」なんですって。
フクロウと呼ばれてたしそう書いてあるけど、
絵と結びつかなくて「これはなんだろう? こういう魔物?」と
しばらく悩んだ。
もやしもんの菌みたいなものだと思えばいいのでしょうか。
リアルな姿は別にあるけど便宜上この姿という……えーと。
……まあともかくウブで可愛くて意地っ張りで脳みそ小娘で、
でも強大な能力と行動力と正義感を持つマリアの暴れっぷりは、
とても爽快感があって読んでいて楽しいです。
しかし読者が爽快感を得るほど派手に暴れまわっていたら、
大天使ミカエルに目をつけられました。
神の名の下に非道が行われることを看過する天使は、
しかし魔女が魔力を持ってそこに介入することを認めないというスタンス。
現世利益、八百万の神の国の人間の私ですから、
どうしてもミカエルの言い分がわからない。
どうしてもマリアの方に肩入れします。
多分日本の読者は殆どがそうだと思うのですが、
漫画がグローバル化した現在、舞台となっている世界に住む
舞台となっている当該宗教に身を浸している世界の読者は、
ミカエルの言い分の方に肩入れするのだろうか、と
考えてもみましたが、うまく想像できませんでした。
だってヤハウェは気に入らねえって理由で洪水起こしたりいろいろしてんじゃん…
もしかしてマリアは「魔女」という人外で、
人間のカテゴリには入らないということなのでしょうか?
特殊な能力を持っただけの人間、ではないのか?
ミカエルの言い分に正当性を認めるためにはその前提条件が要る。私には。
とにもかくにも、ミカエルのせいでマリアの行動に枷がつきました。
そしてタイトルと連動させて以下続刊。
またまた続きが楽しみな漫画が現れてしまいました、収納どうしよう。
もやしもんとは全然違うアプローチで、でもムチャクチャこちらも面白いです。
石川先生の引き出しの多さに感動します。
巻末の「正しいゴーレムの作り方」まで大笑いしました。天才だこの人は。
…………ただ、
……「主役級の美形顔」にはもうちょっと引き出しが欲しいかな!
まあアルテミスはマリアの10年後という設定だから似てるのは当然としてもですよ……
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タイトルだけはずっと前から知ってましたが雑誌未読のため、
何の情報もないままコミックス読みましたともさ。
……何の情報もないのに、
『純潔のマリア』なんてタイトルから主人公の少女は
美しくたおやかで夢見がちでやさしくて従順で……などとは
まったく微塵も想像してなかったわけですが。
だって石川先生だし。
聖母マリアを連想させるタイトルに対して、
主人公マリアはアンチキリストの立場、「魔女」。
舞台は中世ヨーロッパ、魔女狩りの嵐が吹き荒れている
百年戦争まっただなかです。
石川先生の線の多い骨太の絵が、
百年戦争の舞台にリアルな質感を醸し出しています。
舞台に絵がすごく似合います。
閉塞感漂う荒れ果てた世界で、
強大な魔力を持ち健全な精神を持つマリアは、
サキュバスのアルテミスを使役し、
軍の指令系統を性的な意味で骨抜きにするという手段を用い、
「人を殺すことなく目の前の戦争をやめさせる」日々を送っています。
そんなおピンクな魔法を使うマリアですが、
タイトルの通り自分は未経験。
手段はサキュバス任せなので、
何が起きてるか具体的なことは何も知らないおぼこっぷりで、
アルテミスにからかわれる毎日。
というわけでマリアが可愛いです。萌え狂います。
特に女と男色家用に男の淫魔、インキュバスを作れと
アルテミスに進言されるくだりがもう、強烈に可愛いのでとにかく読め。
なんとか作ることは作ったインキュバスと、サキュバスは
人間型のほかにフクロウの姿を持っている、というか
フクロウがベースなんですが、
こんなに基本緻密な、線の多い描写な漫画なのに、
……これ「フクロウ」なんですって。
フクロウと呼ばれてたしそう書いてあるけど、
絵と結びつかなくて「これはなんだろう? こういう魔物?」と
しばらく悩んだ。
もやしもんの菌みたいなものだと思えばいいのでしょうか。
リアルな姿は別にあるけど便宜上この姿という……えーと。
……まあともかくウブで可愛くて意地っ張りで脳みそ小娘で、
でも強大な能力と行動力と正義感を持つマリアの暴れっぷりは、
とても爽快感があって読んでいて楽しいです。
しかし読者が爽快感を得るほど派手に暴れまわっていたら、
大天使ミカエルに目をつけられました。
神の名の下に非道が行われることを看過する天使は、
しかし魔女が魔力を持ってそこに介入することを認めないというスタンス。
現世利益、八百万の神の国の人間の私ですから、
どうしてもミカエルの言い分がわからない。
どうしてもマリアの方に肩入れします。
多分日本の読者は殆どがそうだと思うのですが、
漫画がグローバル化した現在、舞台となっている世界に住む
舞台となっている当該宗教に身を浸している世界の読者は、
ミカエルの言い分の方に肩入れするのだろうか、と
考えてもみましたが、うまく想像できませんでした。
だってヤハウェは気に入らねえって理由で洪水起こしたりいろいろしてんじゃん…
もしかしてマリアは「魔女」という人外で、
人間のカテゴリには入らないということなのでしょうか?
特殊な能力を持っただけの人間、ではないのか?
ミカエルの言い分に正当性を認めるためにはその前提条件が要る。私には。
とにもかくにも、ミカエルのせいでマリアの行動に枷がつきました。
そしてタイトルと連動させて以下続刊。
またまた続きが楽しみな漫画が現れてしまいました、収納どうしよう。
もやしもんとは全然違うアプローチで、でもムチャクチャこちらも面白いです。
石川先生の引き出しの多さに感動します。
巻末の「正しいゴーレムの作り方」まで大笑いしました。天才だこの人は。
…………ただ、
……「主役級の美形顔」にはもうちょっと引き出しが欲しいかな!
まあアルテミスはマリアの10年後という設定だから似てるのは当然としてもですよ……
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