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乙嫁語り1巻!

あの『エマ』からもう一年ですか。
近所の書店にずっと第1話1頁目の
複製原画が飾ってあって、それを目にするたびに
単行本まだかーまだかーとずっと待っておりました!
……ところで次回作はシャーリーだと信じていた私の期待はどうしたら……

otoyometop.jpg

この民族衣装の素晴らしい書き込み。ああうっとり。
このクォリティが1コマたりとも揺るがないところが、さすが森薫先生。

アミル可愛い可愛い可愛い。

森先生の描くキャラクターはそれぞれが皆
役どころを演じる記号としてのキャラじゃなくて
「ちゃんと自分の経験をふまえてものを考えて」いて、
それぞれベクトルが違ってすれ違うことがあっても
優しさと誠実さと愛を持っているので、誰も彼もがいとおしくなる。

8歳年下の、12歳の少年との婚礼なんて
どうなることかと思うけれど

アミルは無邪気で優しくて旦那様を立てることを知っている素敵な女性で、
旦那様のカルルクは主の自覚を持った器の大きい聡明な少年で、
最後にはとてもお似合いに見えるから、もう凄い。

一族勢ぞろいのところへよそから嫁に来るなんて、
どんだけ肩身の狭い思いをするのだろうとハラハラしながら読んだけど、
最後には心配し心配され、見ててとても羨ましいと思いました。
いいなあ……


ひとコマひとコマが本当に美しく、それをじっくり眺めてるだけで日が暮れます。
でも内容も、そのスピードで読んで良し、な大陸のゆったり時間で、
絵と物語の幸福な結婚、イコール漫画としての傑作、であると言っていいと思います。

森薫先生の美意識の高さというか、
職人作業に対する尊敬と自負とか、
そういうものをとても強く感じますね。
最高の仕事をしようと黙々と努力する人の作品は、
何であれ目に快い。

otoyome.jpg

『エマ』の時もそうでしたが、森先生は
「人が働いている姿」をじっくり、丁寧に、そして美しく、
何コマもかけて描く傾向があって、
それがもう彼女の美学なんだろうなと思うのですよ。

プライドを持って働く人間の素晴らしさ。

身が引き締まる想いが致します。
どんな仕事だろうと、プライド持ってプロの仕事しなくちゃ、と
森先生の漫画を読んだあとは自省しますよ。

ちょっと話がずれるけど
以前麻生太郎氏が外務大臣だったときの
演説だか講演だかで、

「旧約聖書において神の言いつけに背いた人間は
楽園を追い出され、
以降生きるために労働が必要になった、
すなわち彼らの根底意識として
労働とは罰である。
ひるがえって古事記を紐解くと、
高天原の神々は皆、天照大神ですら労働をしている。
即ち日本人にとって労働とは美徳である」

という内容のものをどこかで読んだことがあるような
おぼろげな記憶があるのですが、
私の記憶違いだったら恥ずかしいと思って、
たった今ググったら
やっぱりそんな内容のことを言ってたみたいで安心しつつ、
まあその講演内容の是非はどうあれ、

「労働は美徳」という根底意識が、
森先生にも、そしてそれを美しいと思う私にも、
基本あるなあと、しみじみ実感します。

明日も仕事頑張ろうぜ。

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こよなく漫画を愛する
ひとり暮らしのダメ人間。
こっそり同人活動も
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