ひとりごと
Gファンタジー11月号感想文
Gファンタジー11月号を読んだのですよ。
10月号についてはここに感想があります。
例によってネタバレ上等ですので、
単行本派は「続きを読む?」を押さないようにお願いします。
キューティクル探偵因幡
単行本にあらすじが載らないと勿体無いと思うんだ。
毎号書き下ろす素晴らしいサービス精神ぶり。
このために雑誌派になったと言うとちょっと過言。
↑前号予告でふれた「ウレシイお知らせ」の正体はこちらっ
お茶にごす。が最終巻とか。
サンデーコミックス発売日ですよ。
なんか最近単行本派ですが妙にサンデーっ子なので
「お茶にごす。」と「ハヤテのごとく!」と
「神のみぞ知るセカイ」を買ってきましたよ。
お茶にごすが最終巻とか
マジありえねーんですけど(若者文化の吸収に成功)!
だって全然失速してないのにムチャクチャ面白いのにまだいろいろできそうなのに!
あれだけ「返しそびれた親切のお礼を届けに行く」前振りをしておいて、
まークン本人は部長にマフラー返しに行かないとかそういう…!
え? なんで? 作者の望みで? 理由は何?
でも表紙で念願の「部長のちんまり」が描いてあるのが作者の優しさか。
新入生も今までとは違うベクトルのいい子で面白そうだし、
夏帆ちゃんの髪が伸びて色気が出てきて山田との行方が気になってきたり、
ブルーと智花ちゃんとのフラグが立ち始めたばかりだというのに。
でも形にならない関係を描きたかったのかな。
だからフラグ立ちはじめくらいでやめたかったのかな。
人の心を持たないまークンが、
「なんか怖ぇ…」
と我知らず縮こまる、これが物語の終着点だったのかな…
最初はゲラゲラ笑ってただけのまークンの恋を、
最後はまークンの視線を見てるだけでじんわり泣けてくる、
最後の山田の滂沱が読者の立ち位置というか、私の視線でしたね。
「なんだろ? なんか感極まる」っていう感じ。
アニ研の人たち大好きだった。
いいよねああいうの。
部長は素晴らしいヒロインでしたね…
最初はてっきり憧れの雲の上の存在で、
最後は夏帆ちゃんに着地するって展開だと思ってた。
でも部長はちゃんとヒロインだった。
絶滅危惧種の大和撫子。
歳をとったせいか、常に真面目で誠実で優しくあろうとする人を、
ただそうしようと頑張ってる人を見てると泣けてきます。
本人は普通の生活をしてるだけで、そこに何のドラマもなくても。
だから「神のみぞ知るセカイ」の、
雪枝さんを見てるだけでじわじわ泣けてくるんですよね。
いい話を読んだなあと素直に思います。
ハヤテも「学校に通える」のくだりでじんわり泣いたなあ…
涙腺弱すぎるな私。歳はとりたくないものだ。
ハヤテといえば。
何かと思ったじゃないですかあーたん!!
あーたん好きだ大好きだハヤテで一番好きだ!
ハヤテとくっついて欲しいんだが
娘にしたいナンバーワンキャラのナギが泣くと思うと躊躇する。
(ただの釘宮ファンとか言うな)
ただし一番好きな男性キャラはワタル君。超いい男。
でもハヤテとあーたんのカップル好きすぎる。
多分無理だと思うけど幸せになって欲しいと願っております。
ハヤテはなんだかんだで、
じわじわ伏線の回収が始まってますねえ。
お茶にごすの最後のコマで
「開径待佳賓」という掛け軸がかかってますけども、
あれ、みんな半袖だけど五月?
みちをひらきてかひんをまつ
良き客を迎えるための心配り。お茶の心だね。
もっともっと読んでいたかったので寂しいけれど、
うん、最後までいい漫画でした。
西森先生、ありがとうございました。

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怖い話。
怖い記事を読んだので貼ってみる。
ブログ備忘録扱い。
2000人が同じ男の夢を見ているという話題。
実在するかわからない謎の男のモンタージュが
ネット上で公開され、情報提供を呼びかけているというもの。
「知らない男が夢に出てくる」と複数の患者から
相談を受けたニューヨークの精神科医が、
モンタージュを作ったところ、
「この男の夢、自分も見た!」
と、あれよあれよと世界中から2000人……誰これ?
詳細はこちらへ。
というかねー、精神科医の人が何を考えてるか知らないけどねー
こういうふうに「答え」を提示すると
不安に駆られてる人はその「答え」に
飛びつくものだと思うんだよねー
この記事見たあとにこの男の夢を見たとしても、
それはさして面白い話ではないのが残念です。

波津彬子『幻想綺帖』
波津先生の、古典原作付短編集をとりあげようと思いました。
決して「彬」の字を出したついでに、というわけではありませんよ!(笑)
出世作であるところの「雨柳堂夢咄」は論を待たず、
泉鏡花のコミカライズ「鏡花夢幻」は
読書用と保管用に、2冊欲しい珠玉の単行本です。
この人の本はなにしろ装丁がいいんだ。文庫じゃ勿体無い。
金沢だからでしょうか、この人は鏡花の女性を表現するのが、
とてつもなく巧いと思うのです。
美しく控えめで芯が強く心優しく誇り高い、
「大和撫子」を描かせたら天下一品だと思います。
そんなわけで名作「鏡花夢幻」に続き、
鏡花をコミカライズしたというので
「幻想綺帖」もすぐさまお買い上げ。
まあこの本は、鏡花だけでなく
古今東西の幻想色の強い短編を集めたものなのですが。
やっぱり鏡花は良い。
あの独特の台詞回しが浮かない、端正で上品な絵。
素晴らしいです。
古今東西の幻想譚を集めたということで面白いのは、
特に気にせず怪異と仲良く暮らす日本の物語に対し、
何も悪さをしてないどころかお前に力を貸そうと言っている妖を、
問答無用で殺す中国の物語の対比。
作者本人もその点についてはあとがきに書いてますが、
八百万の神の国の人間は、本当にもうびっくり仰天ですよ。
「なんで!??」
理解できなくて目が点になった。
人間の方が恐ろしいわ中国!
波津先生は大和撫子のほかに、
ベルエポックやジャズエイジの名手でもあるので、
モンゴメリの「嵐の夜に」はとてもよかった。
アームストロング夫妻は別れたほうがいいと思いますが。
あんまりだよ。
いやあもう、巧いなあ、と感嘆するのは
この大ゴマです。
漫画というのはすごいな。
このなんでもないシーンのものすごさが、
読後にわかります。
誰でも教科書で読んだことのある「山月記」とか、
改めて漫画で読んでみるのはどうでしょう?

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天の光はすべて星
8月あたりからなんだか急に私の中で、「古典SFブーム」が訪れております。
アシモフの「裸の太陽」をネットで定価の倍出して買うありさまな。
ジャンルは別にせよ古典ブームはたびたび来ますが、
揃えるのが大変ですね。
しかしネットでだいぶ楽にはなりました。
暇にあかせて神保町をふらふらしてた時代が懐かしい。
そんなわけで「復刻」と聞くととりあえず買ってしまえ、な習性。
今回は私的古典SFブームによりフレドリック・ブラウン。
タイトルがとても印象的な、「天の光はすべて星」。
「スポンサーから一言」をはじめとしてショートショートの名手、の
イメージは多分に漏れず持ってましたが、
長編SFについてはちゃんと読んだことがありませんでした。
わくわくしながら頁を繰り――
――メロドラマだった。
あれ?
いやでもね流石は稀代のストーリーテラーブラウン、
論理的で硬質なSFを読むつもりだった私を、
最後にはきっちり感動させてるからね!
基本、恋愛小説って得意じゃないんだけど、
高年齢カップルにいつの間にか感情移入してうるうるしてたからね!
いやあ最初は、主人公57歳が鼻についてしょうがなかったんです。
古典SFブームじゃなきゃ読むのやめてたかも、という勢いで。
でも最後には、
それが全部ブラウンの計算だったことがわかった。
奇才の掌の上で踊らされてた。
私の中の中二病が同属嫌悪を催すようにわざと仕掛けてある。
だからこそ最後には、主人公60歳に、
あらゆるものを失って漂白されたように力の抜けた彼に
泣けて泣けて。
ある程度歳をとってから、思春期の万能感を失ってから
読むべき物語だな、と思いました。
ハヤカワ文庫の復刻版なんですが
表紙がもう、叙情的で美しいですね。
ラストシーンを読んでから表紙を見返すと、
胸に迫るものがあります。
ただ。
ブラウンのせいか翻訳家のせいか知らないけれど、
「というのは」という文章があまりに多くて途中でちょっと気になったのと、
西暦1999年から2000年は
「世紀の変わり目」じゃないよブラウン。
この二点だけどうにも看過できない(笑)。
あと解説かな。
解説がどうだろうと本文には何の影響もないのですが、
グレンラガンの話しかしてないのはどうかと思う。
特に私のような、件のアニメを
現時点で見ていない者にとっては。
特にSFは若い読者のために、
執筆当時の宇宙開発や社会情勢などを書いてくれる方が
ありがたいと思うんだ。
なにしろSF設定なのに2001年なんて
我々にとってはとうに過去、という状況ですし。
未来に生きてるんだなあ我々。
さて復刻が出るまで町の本屋さんからは
まったくブラウンのブの字も並んでない、
という悲しい状況が続いてましたが、
さすが漫画大国日本、あるんですよねちゃんと。
そんな中でも、名作を読めるチャンスというものは。
実を言うと私などブラウンを先に漫画で読んだという
実に日本人らしい読書体験をしております。
「フレドリック・ブラウンは二度死ぬ」
坂田靖子、橋本多佳子、波津彬子という
わかる人にはわかる組み合わせの豪華執筆陣。
坂田先生の「狂気恐怖症」、
橋本先生の「大失敗」、
波津先生の「黒猫の謎」がいいんだ。素晴らしいんだ。
是非こちらもご一読を!

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ブロッケンブラッド4巻発売中。
ハロウィン仕様。
10月10日壬晴祭。
六条壬晴さんお誕生日おめでとうございます。
そんなわけで10月10日の萌えの日のみ
趣味のサイトの方も
TOPが変わっております。
派手に華やかにやろうと思ってたのに、
いざ描き始めようとするとご本人の性格上
どうしても地味になります。困ったもんだ。
公式ではどんなだったかなと改めて原作・CD・DVDを見直したらば
そうだったTVアニメは、
いきなりのクリスマスで度肝を抜かれてたんだった。
俄雨が作ったのはクリスマスケーキで、しかも
基本宵風のためで、壬晴が「甘い」って感想言ったら
怒ってた。そうだった。
それで本放送時すっごいがっかりしたんだった。
雪見さんと雷光さんの超低音ソングが聞けなくて…!
だがその後ドラマCDがその望みを叶えてくれたため、
なんだか脳内で勝手に映像を作っていたようです。
いやー隠の王は声優さん方が皆素晴らしい。
ドラマCDは本当に素晴らしいです。
とりあえず最後に叫んどきます。
くぎゅううううううううううう!!!
